長唄囃子、歌舞伎の黒みす音楽、里神楽、祭礼囃子に使用される。 管の材質は竹(女竹)で、管の全面を樺皮で巻くことなく、竹そのままかあるいは漆塗りしたものがある。ただ湿気の乾燥による割れを防ぐために管の両端に樺の皮を巻くこともある。指孔は竜笛と同じく七個ある。 他の横笛は一管あれば演奏できるのに対して篠笛は唄や三味線の音の高さに合わせなければならないため、管の長さも長短取り揃えねばならない。

音律による笛の名 筒の基音 管の長さ
三本 (E) 50.8cm
四本 (F) 48.3 cm
五本 (F♯) 44.0 cm
六本 (G) 42.0 cm
七本 (A♭) 40.5 cm
八本 (A) 38.0 cm
九本 (B) 36.5 cm
十本 (H) 32.5 cm
十一本 (C) 31.0 cm

この他、篠笛の神楽ばやしに使われる笛のなかには、指孔は六個のものもある。これは、明清楽で使用される横笛から転化したものと思われる。